2014年12月13日土曜日

 当館から国道249号線を北東へ5分ほど歩くと、ハローワークや法務局が入った「輪島地方合同庁舎」があります。この場所は、かつて「輪島測候所」があった所です。
 輪島では、1896(明治29)年から気象観測が始まり、1929(昭和4)年からは、この場所で観測が行われています。2010(平成22)年には、業務の完全自動化に伴い「輪島特別地域気象観測所」と改称されました。
 測候所時代から行われている業務の一つに「高層気象観測」があります。これは「ラジオゾンデ」と呼ばれる観測機器をゴム気球に吊り下げ、毎日同じ時刻に空へ飛ばし、上空の気温や湿度、気圧などを測定するものです。この観測は世界各地で同時刻に行われており、日本の気象庁では輪島を含む全国16箇所と南極の昭和基地で行っています。
 冬の季節、天気予報で「輪島上空5,000メートルの地点に、氷点下30℃を下回る寒気団が流れ込み・・・」という表現が頻繁に使われます。その情報には、この「ラジオゾンデ」が測定したデータが使われているのです。

 取材に訪れたこの日も、完全自動化された機械から白いゴム気球が勢いよく上がって行きました。このゴム気球、昔は測候所の所員による手作業で上げられていました。
 特徴的なレーダードームが屋上に置かれていた建物など、往時を偲(しの)ばせるものは無くなり、今は輪島地方合同庁舎の裏手に観測機器が整然と置かれているだけですが、100年以上続く気象観測を、これからも続け、私たちの暮らしに役立てて欲しいと思いました。(T.S.)

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